失われた時間を求めて

chelseagirl6132008-05-10


最近芝居づいている。続く時期は続くものだ。さて今日は阿佐ヶ谷スパイダースの「失われた時間を求めて」。チケットを取りそびれていたので、雨の中、森下のベニサンピットに当日券を求めて並ぶ。


幕が上がる。そこにあるたった1つのベンチを舞台に、物語りは静かに淡々と、それでいてダイナミックに進んでいった。正直、また長塚圭史に置いてかれた感じ。物語の真意を全くつかめぬまま、幕は下りた。ただ「探す」「怯える」というシーンが多かったのが印象的で、そういった動作が時間や記憶を象徴するものなのかな?と漠然と感じた。


見終わった後、どうにも歯切れ悪かったが、時間や記憶というものは曖昧で分からない、埋められないものなんですよーってな風に勝手に解釈したら、何となく胸のつかえがとれた気がした。得体の知れないものを表現したら、そりゃ訳の分からない芝居になるな等と妙に納得したりして。


それにしてもベニサンピット、いい具合に昭和な感じのする小屋だった。芝居小屋特有の化粧の匂いやホコリ臭さが染み付いていて、居心地良かった。