けんか哀歌

chelseagirl6132008-05-07


下北沢本多劇場にて、猫のホテル「けんか哀歌」を鑑賞。スズナリに馴染み深いせいか、始めは本多の舞台がちょっと大きく感じたが、終わってみればどってことない。ナイスな役者さん達の演技で、大きな舞台がすっかり猫のホテルの世界になっていた。


舞台は終戦直後の日本。街は新しいモノを作ろうとする人々の溢れるエネルギーに溢れている。一方でそれを抑制する力も確実に浸透していく。間に挟まれた人々のエゴと弱さがひしひしと伝わってきた。毎度のことながら、猫のホテルは人の弱いところを本当に上手く描く。そして何故かそんな弱い人間の姿が愛おしく思える。美化とかしてないのに。いや、美化とかしてないからかな。こんなご時勢だからこそ、人間臭さが身に沁みた。


猫のホテルはハズレないなぁ。気持ちよく劇場を後にし、行きつけの店にて「炙りしめ鯖」をたらふく食らう。幸せだ。猫のホテル汁べゑ。これは下北沢のゴールデンルートだな。そして、今日もイケテツさんは素敵だった。