INLAND EMPIRE

chelseagirl6132007-07-24


マルホランド・ドライブ」から早5年。またしてもデビット・リンチに度肝を抜かれた。つか、もはや理解不能・・・。完全降伏である。サスガに5つの世界を行ったり来たりされては、頭の中で繋げた糸もこんがらがる。途中で意味を考えることが無意味に思えてきて、遂にはそれを放棄してしまった。


よって、ちゃんとした感想は第2回鑑賞後に書くことにします(問題の先送り・・・)。いや、でも正直感じたのは裾野を広げ過ぎかなと。デビット・リンチ監督はいつも脚本を最初から全部書かないで、思いついたシーンを撮っては繋げていくという手法をとられるようだが、今回は途中で「この人、ちゃんと完成形見えてる?ちょっと思いつきでやり過ぎでない?」と思わずにはいられなかった。


ともあれ、頭の中をこんなにも攪拌してくれる映画はめったにない。「映画を楽しむ」というよりは、むしろ頭を掻き混ぜるその感覚が楽しく、心地よいのかもしれない。だから何度も見に行っちゃう。よく彼の作品が「麻薬」とかって例えられるのはそういうことなんだろな。


最後に1つ。エンドロールまでしっかり作り込んであるのには脱帽した。かなりエンディングがカッコいい。全編通して、音楽とセットや小物のセンスの良さはピカイチだった。