月影十番勝負〜約束〜

劇団☆新感線の看板女優、高田聖子が立ち上げたプロジェクト「月影十番勝負」の第十番「約束」を見て来た。「大きな劇団ではできない自分の好きな芝居を演る」ということで始まり、毎回様々なメンバーで演じてきたが今回がＦＩＮＡＬ。もっと早くから見に来ていれば良かったな。

今回は「猫のホテル」の千葉雅子の脚本。彼女らしく、不器用に生きる人間が繊細に描かれていた芝居だった。しかし、今回は何と言っても女優さんの演技力の素晴らしさに感動した。高田聖子、千葉雅子、木野花、伊勢志摩、池谷のぶえ、と様々な舞台で活躍するベテラン女優の競演は圧倒的な迫力であるが、時折可愛らしい表情を見せたりして、演技の幅の広さを見せつけられた。

特に池谷のぶえはヤバかった。大きな体から発せられる声は声量が多く、かつ美しい。また、何役やっていても、瞬時にキャラクターを切り替えてくるところが見事だった。表情の変化が豊かで（パーツが大きいって素晴らしいことかも）主役の聖子さんを食っていたと言っても過言ではない演技に拍手である。