労働者M

chelseagirl6132006-02-21


久々にケラリーノ・サンドロヴィッチの凄さを見た気がする。「東京のSF」と「ハルディン・ホテル」と「カメレオンズ・リップ」を足して3で割らない感じ。ここ数本のナイロンの作品は、役者の個性でなんとかもってるような感じであったが、今回は全体として見た時におもしろさが伝わってくる、素晴らしい群像劇だった。

しかも、おもしろさが「爆笑」じゃなくて「ニヤリ」や「くすくす」であるのがよい。同じ台詞を全く違うシュチュエーションで繰り返すことによって生まれる笑いとか、台詞の欠損が作る微妙な間とか、パズルのような場面を頭の中で上手く繋げられた時の自己満足の「ニヤリ」とか。

休憩含め3時間半の長丁場はちょっと腰にはキツかったが、もう1回見てもいいかも。ちなみに、堤真一小泉今日子松尾スズキという有名どころがメインキャストではあるが、犬山イヌコをはじめとするその他のキャストの方が光ってたな。

自分の目標としているもの、信じているものが実は存在しないと分かったら、人は笑うしかないのか・・・?