ウーマンズ・アイランド
ある都市で生きる11人の女たちの本音と思索が交錯する連作短編集。林真理子の「BOAO」の連載が単行本化されたもの。
20代後半〜30代前半という自分とほぼ同年代の女性達の考えていることが、生々しく書かれていた。100%自分の暮らしに満足してるわけじゃないが、幸せだと思い込もうとしてるとか、無意識のうちに誰かと比較して優位性を探してるとか、日常の中に密かな野望を抱いていたりとか。全部じゃないけど、若干は共感できることろもあった。
ただ、広告代理店、出版社、テレビ局、女優等、あまりにも華のある職業が多かったのが鼻についた。もうちょっと、身近なキャラが登場したら、もっと共感できる部分が増えて面白かったのではと思う。小さい事務所のOL、キオスクで新聞を売る女、保険会社の勧誘員とか、どうだろ。
ともあれ、深沢裕人という1人の男を通して、微妙に11人の女が交錯するという構図は非常に面白く、2月下旬に放映されるドラマが楽しみである。どのようにこの人間模様は描かれていくのだろうか?
- 作者: 林真理子
- 出版社/メーカー: マガジンハウス
- 発売日: 2006/01/19
- メディア: 単行本
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