贋作 罪と罰

chelseagirl6132005-12-13



久しぶりにシアターコクーンでの芝居鑑賞。初めてコクーンシート(2階バルコニー席がそれにあたる)に座ったが、後ろに人がいなくて、なかなか良い。今回は舞台が1階席中央に作られていたため、かなり死角が大きくなってしまったが、それでも5000円はお得だと思った。


さて本題。舞台上にある大道具は様々な形をした椅子、土台に立てられた棒、時折現れる布のみ。椅子を上手く組み合わせて、いろいろな場面を表現していくという演出であった。また、出演者が常に舞台脇に待機していて、効果音を昔ながらの手法で奏でるのも新鮮で面白かった。そして野田作品恒例、これでもかって位、台詞が早口で長いが、それでも説明過多にはなっていなかった。松たか子の声が潰れないかが心配ではあるが・・・。


で、結局何が言いたいのかというと、想像できる幅がとても広い芝居だったということ。(たまに幅が広すぎて消化不良を起こすが今回は適度に分かりやすかった。)私はあれこれ考えながら芝居を見るのが好きなので、NODA−MAPはかなり好きだ。野田秀樹はあるテーマを伝えるために必要な最小限の素材を、絶妙なタイミングで見る側に提供することができる演出家だと改めて思った。