ＳＩＳＴＥＲＳ

終演後、しばらく席を立てなかった。その位、衝撃的で心にガツンと来た芝居だった。長塚圭史恐るべし、と言わざるを得ない素晴らしい作品に心から拍手を送った。

役者陣では、まず松たか子に拍手。狂気を前面に押し出した、迫力ある演技は見る者全てを惹きつけただろう。芝居と分かっていながらも、大丈夫かなを思わせるほど迫真の芝居だった。

そして吉田鋼太郎さん。何度見ても素晴らしい役者さんです。松さんとは対照的に内に秘めた狂気をうまく醸し出していた。妙な落ち着きや間が、余計に人間の恐ろしさを増長させるような･･･。うまく言えないけど、計り知れない大きな闇が垣間見れる感じだった。

近親相姦という微妙なテーマを取り扱っていながら、それ以上に重い何かを突きつけられたような感覚で帰宅。うーむ、スゴイものを見てしまった。