陰日向に咲く
六本木ヒルズの映画館から割引券が届いたので、ちょうどいい時間のものを見に行ってみた。原作を読んでないのでなんとも言えんが、ちょっぴりチープな感じの仕上がりになってた。短編の1つ1つが浅く、軽いものになってしまっていたように思う。あれだけの豪華キャストなのに、もったいないなというのが正直な感想。
しかし、緒川たまきさんの美しさがあったので、全てよしとしよう。ジュピーター小島(名前もウケる)という、風変わりでどこかミステリアスな花形ストリッパーの役がピッタリとハマっていた。
シスターの格好で出てきたかと思えば、「NO more war!!」と叫びながらボレロを脱ぎ捨て、煌びやかなスパンコールの衣装を露出する。不覚にも笑ってしまったが、あれはあの美しさがあってこそ成り立つシーンだと思った。凡人がやったら、ただのコントになってまう・・・。
そして、晩年のジュピターさんは「声」で魅せてくれた。今にも消えそうな弱いささやきの中に、やさしさが満ち溢れていた。そのやさしい声には無償の愛が感じられた。帰りに桃の缶詰が食べたくなった。