橋を渡ったら泣け

生瀬勝久演出の芝居を見に行った。彼の演出作品は初めて見たけど面白かった。いろんなインタビューで「役者としての経験をフルに活かした演出をします」って言ってたのが、なんとなく感じられた。

役者それぞれが味付けしたんだろうなって台詞や行動が随所に見受けられ、アドリブっぽい感じが「演技をしている」ではなく、自然な感じでよかったと思う。こんなところからも、役者の意見を尊重して作り上げた舞台ということがうかがえる。そして、その日常の中にある言葉が積み重なって意味を成していく作りが上手だと思った。

笑いの要素が沢山あった中で、人の弱さを垣間見るシーンがあったり、気をつけなきゃなとハッとさせられる教訓めいた台詞があったり、なかなかいい芝居だった。終わり方も好きな感じだった。