こんぴらさん登頂

四国初上陸。理由は雑誌で見た瀬戸内海に浮かぶある島に行くため。が、折角香川県に来たんだからと、庶民信仰の聖地「こんぴらさん」へ足を運ぶことにした。

まずは御本宮（７８５段）を目指す。途中、明らかに昨晩飲みすぎたであろう50代の御一行を発見。彼らは３００段前からかなりバテ気味。そこで気を紛らわせようと「芸能人しりとり」を始めたようだ。「じゃ、島田新助からスタート！」と張り切るオヤジ。なんか、面白そうなので聞き耳たててみよう。

→研ナオコ→小泉今日子→小林明→ラッツ＆スター　と続く。すごいラインナップだ。面白いぞ。もっと、もっと。と思っていたら、オヤジ達は息を切らしてそれどころじゃなくなっていた。残念。

そうこうしている間に御本宮到着。少し汗ばむ程度ですんなり来てしまった。変に余力を残してたのが運のつき。何を血迷ったか奥社（１３６８段）を目指し始めた私であった。後にめっちゃ後悔することになるが、この時点では知る由もない。

御本宮からの道は極端に人が減った。奥社に行くのは全体の１割以下だろう。人の声よりも鳥の声の方が大きくなった。そこには私の好きな木の香りとひんやりとした空気があった。なんか落ち着く。伏見稲荷もそうだが、人々が信仰して集まってくる所って、集まるべき何かがあるような気がする。神様があるってことだけじゃなくて、人を寄せ付ける空気というか、先を目指したくなる誘いの要素みたいなものを感じる。

と、流暢なことを言っていられたのはつかの間。著しく急になった石段（しかも踊り場なしで延々と続く）との格闘が始まる。ヒルとか毛虫とかいっぱいだし･･･。止めときゃよかった弱音を吐きながらも何とか奥社へ到着。やった〜〜。何か妙な達成感。神主さんが来る人みんなに労いの言葉をかけて下さっていた。遠くに見える讃岐富士が美しかった。やっぱり奥社まで来てよかった。