海辺のカフカ

会社の同期から長いこと借りっぱなしだったこの本を遂に読み終えた。現実離れしたインパクトのあるシーンと個性的な登場人物(ナカタさん、ジョニー・ウォーカーさん、カーネル・サンダーズさん等)が多く、いちいちそれが何の象徴だとか考えてると前に進めない本だと上刊の最後の方でやっと気が付いた。


それはそれとして話の展開を楽しむような感覚で読むと、面白い本だった。特に時間の流れに対する緩急のつけ方は上手だと思った。同時進行していくストーリーの一方は時間に追われパタパタと展開していき、スピード感を味わえ、もう一方ではゆったりとした時間の中で内面を深く掘り下げていく。この2つがうまく絡みあっていくことで、この本の奥行きが生まれているんじゃないかなと思った。


しっかし、甲村記念図書館って魅力的だな。こういう図書館、行ってみたい。


海辺のカフカ〈上〉

海辺のカフカ〈上〉

海辺のカフカ〈下〉

海辺のカフカ〈下〉