サクラ時々オバア

祖母の家の近くの川にお花見に行った。延々と続く出店から立ち上るソースや醤油のいい香りにおなかを空かせながら、母・弟と共にぶらぶらと散策する。

気持ち肌寒いせいか、ＢＢＱではなくガスコンロを持ち込んで鍋をやっている人達、何故か外で麻雀をしている人等を見るにつけ、東京下町の土地柄を感じ、ほくそ笑んだ。桜と提灯と下町の人々。なんだかしっくりくる。

あいにく祖母は風邪の為、一緒に花見ができなかったが、お土産に買っていったお団子を美味しそうに食べていたので、ちょっと安心した。帰りがけに「弟の結婚式にしなさい」と、たいそう立派なパールの指輪を頂いた。同じ理由で母は帯をもらっていた。

思いがけずお宝をＧＥＴし、かなり嬉しかったが、身の回りのものを整理し出している祖母の姿が切なく見えたりもした。ちょっと前に妹を亡くし、自分も弱気になってしまっているのでは･･･。大好きな祖母なので、まだまだ長生きしてもらわねば。元気出せよ、ばーちゃん。